個人事業主にサラ金は利用可能なのか?収入の安定性が鍵になる!

サラ金からの借入では審査が行われ、まずこれに通過しなければ融資は受けられません。この審査ではサラ金の融資が会社員を前提に設計されている為、月々の返済が必要になり、月々の収入が安定していることが重視されます。

このため個人事業主がサラ金を利用しようとすると、収入の安定性が問題視されて審査に落とされることが多くなります。ですから個人事業主が借入れできるかどうかは、月々の収入の安定性が重要になるわけです。

また個人事業主の場合、生活費と事業資金の切り分けができていない部分が有り、サラ金から融資を受けたお金を事業資金に流用してしまうことが出てきますが、利用目的をよく考えて必要なら事業資金の融資を申込むことが必要です。

個人事業主でも融資は条件次第!収入が安定していることが重要

サラ金のローンを申込むにはまず申込条件を満たさなければなりません。

申込条件は通常年齢制限と安定収入が問われるため、どちらかと言えば月々給与が入る会社員に有利な条件となり、場合によっては個人事業主は最初から排除されていることも有ります。

また申込みができたとしても、サラ金が行う審査に通らなければな融資は行われません。審査では返済能力や信用が調べられることになるので、年収と信用に問題が有れば、審査が否決になってしまう可能性が有ります。

特に個人事業主については会社員などより収入の安定性についての評価が低くなる傾向が有り、審査には通りにくいと言われることも有るので、申込みでは収入が安定していることを示すことが必要になる場合も有ります。

サラ金融資の申込条件

個人事業主でもそうでなくてもサラ金の申込みを行うためにはそのサラ金の申込条件を満たしている必要が有ります。申込条件と言うのは概ね次のようなものになっています。

  • 年齢制限
  • 安定した収入が有ること

年齢制限と言うのは通常20歳以上と言う点は共通していますが、上限は一定しておらず、65歳程度を中心に60歳から70歳程度まで様々な設定になっています。

安定した収入と言うのは、サラ金でも銀行のローンでも同じですが、通常月々収入の入ってくる会社員をモデルにして設計されていて、月々返済することになっていますから、月々の収入が安定していることを求めているものです。

サラ金の融資を利用しようと考える場合には、個人事業主であっても、この申込条件を満たす必要が有りますから、会社員のようには収入の安定性の無い個人事業主には厳しい条件と言えるでしょう。

小規模業者の場合には申込可能地域が限定されている場合が有る
サラ金の利用で注意が必要なのは本文で説明している申込条件だけではなく、申込可能地域についても考慮しておかなければなりません。大手消費者金融であれば、全国に支店が有りネットからの申込みも可能ですが中小の場合は注意が必要です。

最近では小規模業者でもインターネット上にホームページを出していますから、全国から見ることができ、利用を考える人もいるのですが、実際に申し込みができるのは店舗の周辺地域だけになっている場合がよくあります。

また利用は全国から可能としている場合にも、初回の申込みだけは店舗に来る事を要求している業者もあるので、そういった業者では事実上周辺地域に居住あるいは勤務していなければ利用できないということになります。

融資は審査に通らなければ行われない

申込条件を満たしていたからといって借入れできるとは限りません。次に突破しなければならないのが審査です。審査はサラ金ごとに持っている審査条件によって行われることになり、それぞれ内容が異なっています。

しかもこれらの審査条件は公開されることは有りませんから、審査への対策は事前にできるものではありません。ただし審査で行われる確認がどのような内容のものかは概ね分かっており次のようになっています。

  • 申込者が本人であること
  • 申込者に返済能力が有ること
  • 申込者が信用できること

まず誰かを偽って申込みをしてくる人を排除しなければなりませんから、本人の確認と言うのは必ず行われます。これには本人確認書類の確認や職場への電話による在籍確認などが有ります。

個人事業主の場合には職場が自宅ということも有るので在宅確認になる場合も有ります。

次に返済能力は年収から月々いくらくらいまでの返済ができるかが計算され返済能力の評価が行われます。これには収入が安定しているという前提が有るので、個人事業主は評価が厳しくなる事も考えられます。

最後の信用できるかどうかの判断は信用情報にある過去の金融取引状況を確認することによって行われます。過去に債務整理を行なったりしている情報が残っていた場合には、審査には通らないのが普通です。

個人事業主の収入は安定していないと評価されることが多い

個人事業主で特に注意しなければならないのがやはり返済能力についての評価です。

返済能力は年収にもよりますが、職種による安定性の評価も行われています。このため職種ごとに信用度が違ってくることになり、概ね次のようになっています。

職種 信用度の評価
公務員や会社員の正規職
公務員や会社員の非正規職 中の上
パート、長期アルバイト、個人事業主
専業主婦、学生、年金受給者 中の下
短期アルバイト、水商売

個人事業主の評価は様々で事業の規模などによっても違いが有り、一概にここで示した位置とは限りません。要するに評価がたいへん不安定で、審査では評価が低くなってしまう可能性も考えられます。

場合によっては個人事業主は申込めないことになっていることもあるので、申込条件をよく確認してから申込みを考えるようにして下さい。

利用目的をはっきりさせよう!一般向け融資は事業には使えない!

個人事業主の借入れでは申込み前に注意しておかなければならないことが有ります。それは融資されたお金の利用目的です。通常サラ金などで借入するお金は一般向けで事業資金としては使えません。

しかし個人事業主の場合には生活資金と事業資金の切り分けがあいまいになっている部分が有って、一般向けの融資として借入れたお金を事業資金として利用してしまうこともそれほど珍しいことではありません。

このため、借入れ前には必ず利用目的をはっ切させることと、生活費と事業資金を完全に分けて管理できるように整理するようにして下さい。もし事業資金として借りるのであれば、そういった目的のローンを申込むべきです。

個人事業主の場合生活費と事業資金の切り分けが曖昧な部分が有る

サラ金の一般向けのローンと言うのは通常事業資金には利用できません。個人事業主も融資を申し込む際には一般向けとして申込むとすれば、事業のほうにお金を流用するのは本来行ってはいけない事になります。

しかし往々にして個人事業主の場合、はっきりと生活費の部分と事業資金の区別がついていない場合が有り、生活費の足しに融資を受けたお金を事業のほうで利用してしまうこともあるので、注意しなければなりません。

こういう場合個人事業と言ってもかなり小規模の事業所と言う場合が多く、普段からお金が足りなくなると、生活費を切り詰めたりして事業を回しているようなことを行っている個人事業者がお金を借りてもやはり切り分けがうまくできないためです。

事業資金の場合には事業者向けの融資を利用しよう

もし事業資金として利用する目的が有るのであれば、銀行でも消費者金融でも良いですが、事業資金向けの融資を利用するようにしましょう。

そしてやはり注意が必要なのがそれを生活費として利用しないことです。

事業資金の場合、一般向け融資と違って総量規制が適用になりませんから、年収の3分の1を超えるような融資がうけられる可能性も有るので事業で大きなお金が必要ならば、事業資金としての借り入れを考えてみましょう。

また自分はカードローンのように利用したいという場合も事業用に利用出来るカードローンを提供している消費者金融や銀行が有りますから、自分の使い方に合った、事業資金向けの融資を探してみてください。

事業資金の融資を受けるには計画性が重要

事業資金の融資を受ける為には、融資担当をうならせる事業の計画性が重要です。

どの様な事業を行うかと言う説明も重要ですが、審査通過の成否を決めるのが資金計画と返済計画です。

これが杜撰だと融資はしてもらえません。

個人事業主の場合には、こういった計画を立てるのも、適当な数字合わせになってしまいがちなのですが、金融機関の融資担当が見れば説得力が有るかどうかなどすぐに分かってしまいますから、いい加減なことはできません。

すぐに融資を受けたいという場合であっても、この事業計画は時間をかけて、どのように資金を調達して、どのような事業展開をして、どのように返済して行くのかということが、納得できるような説得力のある計画を作ってください。

事業計画策定には外部ブレインを活用しよう
事業計画を作るためには様々な知識が必要です。事業内容については個人事業主は良く知っている筈ですが、資金の調達や返済をどのように行っていけばよいのかというようなことに関しては素人といえるでしょう。

自分の事業所内にそういった知識を有している人を雇用しているのであれば、そういった人を動員して計画を練れば良い訳ですが、個人事業でそういった人を雇用しているようなところはまずないでしょう。

そこで利用したいのが外部ブレインです。例えば資金計画や返済計画なら、確定申告などをお願いしている税理士さんに入ってもらって検討すれば金融機関の融資担当と互角に渡り合える計画を作ることも可能なはずです。

その他、事業を進めるにあたっても未知の分野の知識が必要であれば税理士さんに相談すればそういった知識を持っている人を紹介してもらえるはずです。例えば知的所有権などの検討については弁理士さんがいれば大変重宝でしょう。

返済計画を立ててから借入しよう!返済できそうにないときは借りない

審査に通るとしても、安易に借入れしてしまうのは止めましょう。個人事業主の場合、サラ金などの金融機関が心配する通り、確かに会社員などと比べて、収入の安定性は低くなります。そこで借入れ前には必ず返済計画を立てるようにしましょう。

返済計画で明確にしてほしいのは返済期間中の収入と支出です。もちろん予測するしかありませんが、この予測ができれば返済できるかどうかも予想できることになります。過去の実績を踏まえて予想を立て返済計画を練りましょう。

もし返済計画を立てる段階で、返済が難しくなるという可能性が出てきたというのであれば、安易に借入れするのではなく一時見合わせることも必要な選択になります。もし返済できないということになると事業の継続も難しくなるのです。

審査が通るとしてもすぐに借りてはいけない!まず返済計画を立てよう

比較的収入が安定していて、過去に金融事故も起こしていないとすればサラ金でキャッシングを申込めば審査には通る可能性が高いですが、安易に借入れをすることはお勧めできません。まずは返済計画を立ててみてください。

個人事業主に限った話ではありませんが、特に個人事業主の場合には、サラ金でも融資を躊躇するように、どうしても収入の安定性は会社員などには敵いません。ですからその点を自分でも認めてその対策を立てなければなりません。

自分の事業は安泰だと考えている人もいるかもしれませんが、それならそれで返済して行けるだけの余裕が有るのかどうかを見極めておくと言う意味で返済計画を立てると考えても構いません。

返済計画が有るのと無いのでは何か問題が有った時の対応も慌てなくてすみますから、面倒だと思っても騙されたと思って計画を立てておきましょう。

重要なのは自分の返済の可能性を見極める事

返済計画の検討には、まず最低過去1年分の月々の収入と支出から次の計算を行って収支を計算してみてください。

収支 = 収入 - 支出

事業資金の場合には帳簿を見れば分かるはずですが、なかなか家計の収支は正確には分からないかもしれません。しかしお金を借りようというのですから、できるだけ正確にこの収支を把握する必要が有ります。

この収支が常に返済額を上回っているのであれば返済に支障が出ることもそうそうないはずです。しかし下回ってしまう月が有る場合には、その月は返済分の用意ができませんから貯蓄などを取り崩さなければならない訳です。

個人事業の場合には季節的な変動も大きいかもしれませんから、少なくとも1年分についてこの計算をすれば、返済ができそうかどうかということは分かるでしょう。

返済が厳しそうな場合でどうしても借り入れが必要と言うことであれば、どうやって返済するお金を用意するのかを予め決めておき、返済計画に盛り込んでおくようにしましょう。

家計の管理が大変重要
個人事業主の場合も会社員の場合も同じですが、自分のところの家計を管理できているかいないかは大変重要なことです。

好き勝手にお金を使って、自分が何にお金を使っているのかわからず、いつの間にかお金が無くなっているような人は、お金は借りないほうが良いでしょう。借りてもやはり何に使ったかわからないうちにお金がなくなるだけです。

そこで今日からでも家計を管理して、どのようなお金の使い方をしているのか把握できるようにしましょう。そのためには事業での帳簿のように家計簿をつけるのが一番良い方法です。

これが有ればどんなことにお金を使っているのか分かるようになり、節約できる部分も把握できるはずです。そうすれば借り入れを考える前に節約できるようになるので、無駄に借入れしなくても良くなる可能性が有ります。

返済が難しいそうな場合には借入してはいけない

返済計画を検討する段階で返済の可能性に疑問が出て来た時には、まず自分の支出を見直すことによって節約で返済分のお金が捻出できないかどうか検討してみましょう。そういう部分が有れば融資の利用もできるようになるでしょう。

しかし節約できる部分だけではやはり返済は難しいという場合には、借り入れは見合わせるしか方法はありません。無理をして借入れしても、返済できなくなるだけで、その時点で窮地に陥ることになってしまうでしょう。

したがって、その場合には、融資の利用は諦めるしかないでしょう。何かお金を使う目的が有るのであれば、目的実現を先に延ばすしか無いのかもしれません。絶対に返済できないような借入れはしてはいけないのです。

闇金は利用してはいけない!公的な融資の利用も考えてみよう

一般的な傾向として、サラ金の審査に通らないような人は、お金が必要になると判断能力が鈍ってしまい、闇金を利用してしまうことが多々あります。もし闇金を利用したら、困った状況に追い込まれるのは目に見えています。

したがってどんな状況になっても闇金には手を出してはいけません。借り入れを諦めるか、どうしても必要な場合には公的な貸付制度の利用なども有るので、そういった制度について調べてみるようにしましょう。

このようにお金について切羽詰まってしまうと正常な判断ができなくなってしまうので、常に先を見通してそうなる前に対処していく必要が有るでしょう。そのためにはまず自分のお金というものをしっかり管理することが必要です。

一般の消費者金融で借りられないような人は闇金に流れる

個人事業主に限った話ではありませんが、サラ金の審査通過が難しい場合には、お金に困っているほど正常な判断ができなくなる傾向が有って、普段冷静な時には決してしない事をしてしまうことが有ります。

そしてこういう場合にやってしまいがちなのが、闇金の利用です。正規業者のサラ金で借りられないとすれば、当然銀行での借入れも難しいですから、残るは非正規業者である闇金の利用ということになる訳です。

個人事業をしていれば不安定であろうが収入は入ってくるはずですから、融資して強引に回収すれば闇金では利益を上げることができると考えるでしょう。ですから闇金で融資を申込めば個人事業主でも融資してくれる可能性は高いでしょう。

闇金は利用してはいけない!公的な融資を検討してみよう

しかし冷静に考えれば闇金を利用したらどういったことになるのかは、良く知っている筈です。もし返済できないということになれば、回収のためには手段を選ばないでしょう。本来ならそういったことにも気が回るはずです。

ところがお金が必要で切羽詰まってしまうと、そういった判断すらできなくなり、とにかく借り入れだけを考えて、闇金の利用さえしてしまうようになるのです。しかしどんな時でも落ち着いて冷静に判断しなければなりません。

サラ金で融資が受けられない場合には、闇金に行くのではなく、公的な貸付制度の利用と言う方法も有ります。

これなら民間での借り入れが難しかったとしても、貸して貰える可能性は有りますので、検討してみる価値はあります。

違法な取り立てを受けたら訴えて構わない
もし闇金を利用してしまっているとしたら、とにかく早くそういったところとは手を切ることが重要です。闇金と言っても当初の契約通りに返済してしまえば特に問題になる事はないはずです。ですからできるだけ早く返済してしまいましょう。

もし返済できず、厳しい取り立てなどが行われた場合には、そもそもそういったこと自体が違法になりますから、元本も含めて返済の必要が無くなる可能性も有ります。とにかく違法な取り立てが行われたという証拠を残しましょう。

証拠が取れたら、警察に持って行って相談しましょう。最近はすぐに取り締まりを行ってくれますから、安心して相談しに行ってください。

闇金なのかよくわからないという場合には、一度弁護士に相談してみましょう。闇金の被害について相談に乗ってくれる弁護士はたくさんいます。

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切羽詰まってからでは判断が鈍るので先を見通すことが重要

このように書いてくると自分はそのような状況になっても冷静な判断ができるので闇金に行くようなことはないと言う人がいますが、本当にそうならよいですが、本当に切羽詰まってしまうと、そういった正常な判断は難しいのです。

したがって、重要なのはそういった切羽詰まった状態にならないようにすることです。

そのためには普段から自分のお金というものをしっかり管理し、更に先を見通して何時頃どういったお金が必要になるのかを見極めることが必要です。

そうすればサラ金を利用できなくても時間的に余裕が持てますから、その間に別の方法を考えることもできるでしょう。余裕が有れば間違っても闇金を利用しようというような事は考えなくなります。余裕と言うのは非常に大切なのです。

ここで個人事業主のサラ金利用について纏めておきます。

  • 個人事業主でも収入が安定していればサラ金の利用は可能
  • 個人事業主は生活費と事業資金の切り分けが大切
  • 返済計画を立てて返済の可能性が無ければ借りてはいけない
  • サラ金の審査通過が難しい場合も闇金の利用は避け別の方法を検討すべき

個人事業主は収入が安定しないことも多いので、借入れを考えた時は、まずは借入れしなくて済む方法を検討してみるようにしましょう。

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