サラ金から身に覚えのない請求…紛失した免許証や保険証を悪用した?
毎日真面目に生活をしていても、ある日突然身に覚えのないものに巻き込まれてしまうことがあります。
偽電話詐欺や架空請求などアナタの身近に犯罪は隠れているのです。
サラ金からの身に覚えのない請求も実際におこりうる可能性は否定できません。
特に以前免許証や保険証などの身分証明書を紛失したことがある…という方は注意が必要で、それらが悪用されているケースもあるのです
では、実際にサラ金から身に覚えのない請求が来た場合、いったいどうすればよいのでしょうか?
サラ金から身に覚えのない請求が…そんな時も冷静に!
スマホや携帯電話をお持ちの場合、身に覚えのない請求のメールが来た!という経験を1度はしているという方も少なくありません。
サラ金から身に覚えのない請求が来ることも実際に有りえるのでしょうか?
サラ金を名乗る業者から実際に請求が来ることもある!
国民生活センターの相談事例を見てみると、実際にサラ金を名乗る業者から請求が来ているという相談内容を見つけることができます。
また、ネットの相談サイトなどを見ても同じようにサラ金から身に覚えのない請求が来て困っているという方の相談も見られました。
サラ金からの連絡は以下の方法で来ることが多いようです。
- 郵便物
- 電話
- メール
電話も携帯電話にかかってくるケースもありますが、中には実家に連絡が入ったというケースもあるようです。
サラ金からの請求の多くが「既に返済期日を過ぎて滞納しているから返済をしてほしい」という趣旨になっています。
実際に身に覚えがなくても「借金返せ!」なんていう連絡が来ると焦りますよね。
では、身に覚えがない借金については架空請求と判断して大丈夫なのでしょうか?
架空請求の場合と本当に請求している場合が…まずは冷静になろう!
身に覚えのない請求が来ると、本当に自分は大丈夫と思っていても焦りますよね。
メールなどで来る請求のほとんどは架空請求だから無視しても大丈夫。むしろ連絡しないことが一番の対処法…と言われているのをご存知の方は多いのではないでしょうか。
サラ金を名乗る業者から身に覚えのない請求が来た時も無視してればいいかなと思われるかもしれませんが、実は注意しなくてはいけないことがあります。
それは、架空請求ではなく、本当に請求が来ていることがあるということです。
身に覚えがないのに実際に請求が来るってどういうこと?と思われるかもしれませんが、実際に正規の業者から請求が来て対応に追われたというケースも存在しています。
え?ならこのサラ金からの請求も本物なの?と焦る方もいらっしゃるかもしれませんが、まずは冷静になりましょう。
- 書かれている振込先に入金してしまう
- 書かれている電話番号・メールに連絡をしてしまう
この2つは絶対に安易に行ってはいけません。
請求が正規なものである場合は問題ないのですが、これが架空請求である場合、犯罪集団にお金を払うことになりますし、個人情報を渡してしまうことになります。
連絡や振り込みをする前に必ず次の3つのことを確認しましょう。
本当に全く身に覚えがなくても確認しておいた方が良い3つのこと
サラ金から身に覚えがない請求が来たときに、そのまま放っておいて問題のないケースとそうではないケースがあります。
まずは、そのことを見極めなくてはいけません。
見極めの為には3つの確認を行うとよいでしょう。
- 請求や連絡が、業者からきているのか、裁判所などからきているのかを確認
- 請求してきた会社が本当に実在する会社なのかを確認
- 自分の信用情報を確認
これらの確認を行ってから、次の行動を考えていくべきです。では、これらの確認についてもう少し詳しく見ていきましょう。
どこから連絡が来ているのかを確認しましょう
メールであれ、電話であれ、郵便物であれまずはどこから連絡が来ているのかをチェックしましょう。
連絡が来ているのが業者であったり、裁判所からである場合は、何らかの対応をしなくてはいけない場合がありますので更に詳しく確認していきましょう。
記載されている業者名などが実在するかどうかを確認しましょう
業者名・電話番号・住所などが記載されている場合は、その業者が本当に実在しているかどうかをチェックしましょう。
サラ金の業者名が記載されている場合、その業者が正規の業者であるかどうかをチェックすることも大切です。
正規業者かどうかチェックする手段としては、金融庁のホームページをチェックするのがオススメです。
サラ金・消費者金融等貸金業を営む業者は、営業をする際に財務局または都道府県に営業を届け出て登録を受ける必要があります。登録を受けると登録番号が発行され、ホームページなどにその番号を明記する義務があります。
金融庁のホームページからこの登録番号をチェックすることができ、きちんと許可を得た業者かどうかを判断することができるのです。
金融庁のホームページから「登録貸金業者情報検索サービス」をクリック
↓
「検索画面」をクリック
↓
「登録貸金業者情報検索入力ページ」にて、分かっている情報を入力し、「検索開始」をクリック
↓
情報をもとに登録されている業者があれば表示されます
登録番号とか載ってないんだけど?というケースでも大丈夫です。
いずれかの情報があれば検索することができます。
- 登録番号
- 所在地
- 商号・名称
- 代表者名
- 電話番号
何も入力せずに「検索開始」をクリックすると登録されているすべての業者を見ることができます。
サラ金業者以外の名称が記載されている場合も、正しい所からの連絡なのかをしっかりと確認しましょう。
名称をインターネットで検索をかけてみると、「○○は架空請求なので注意!」などの文字を見つけることも出来ます。
また、裁判所などの実際にある名称を語っている場合もあります。名称だけでなく、住所、電話番号などの連絡先もしっかりと確認しましょう。
もし、携帯電話の番号のみが記載されている場合はかなり怪しいので注意が必要です。住所も実際に検索をかけてみると存在しない住所ということもありますので、必ず一度は確認してみてください。
ご自身の信用情報を必ず確認しておきましょう
請求してきたところについて確認していくのと同時に確認してほしいことがあります。
それが、ご自分の信用情報です。
- 信用情報とは…
アナタがショッピングのときにクレジットカードを利用したり、ローンを組んだり、キャッシングをしたとき、その情報は利用した業者が会員となっている信用情報機関に登録されます。この信用情報機関に登録されている情報を信用情報と言い、個人情報、利用情報、返済情報、事故情報などは、一定期間保管されるのです。
日本には3つの信用情報機関がありますが、サラ金・消費者金融も原則いずれかの信用情報機関の会員となっています。
この信用情報は本人のものに限り私たちも開示請求をし、確認することができるのです。
できれば3機関とも開示請求をした方が無難ですが、信用情報機関ごとに、登録されている会員(業者)の傾向が異なります。
信用情報機関名 | 登録会員の傾向 |
---|---|
全国銀行個人信用情報センター | 主に銀行など |
JICC (株式会社日本信用情報機構) |
主に消費者金融など |
CIC (株式会社シー・アイ・シー) |
主に信販会社など |
1つの信用情報機関しか登録していない業者もありますし、複数登録している業者もあります。
全国銀行個人信用情報センターは主として銀行や信金などが登録する機関ですから、サラ金からの請求の場合は、JICCとCICの2つの機関を開示すればよいでしょう。
両方ともインターネットから開示請求をすることができ、すぐにご自分の情報を確認することができます。
情報を開示した時に、身に覚えのない業者の名称や、借り入れなどがないかどうかしっかりとチェックしてみてください。
もしそのような情報が登録されている場合、自分の知らない所で自分の名義が利用されている可能性が高いと言えるのです。
本当に実在するところからの連絡だった…その場合も連絡は慎重に
色々と確認してみて、実在するところからの連絡だった!と確証が持てたら、実際に連絡をしてみようとなるかもしれません。
しかし、連絡するときも安易に連絡をしないように注意しましょう。
例えば、請求が来たメールや郵便物に書かれている電話番号に連絡したくなるかもしれませんが、それにはかけないようにしてください。
中には、業者名も、住所も既にあるものを利用して、電話番号だけ違うものにする違法な架空請求も存在します。
そのため、必ずインターネットなどでご自分が電話番号を調べてそちらに連絡をするようにしましょう。
「専用部署だからこの電話番号に必ず電話を」と書かれているケースもありますが、そういったものほど怪しいと考え、まずは代表電話やお客様センターなど公式にきちんと確認できる番号にかけてみてください。
そちらにかけたとしても、専用の部署に電話をつないでくれることもありますし、かけ直す電話番号を教えてくれる場合もあります。
また、代表等に電話をかけ、「御社からこの番号に電話を掛けるよう指示があるけれど正規の番号ですか?」と確認してみてください。もし、そのような番号は無いといわれれば、架空請求である可能性が高いので注意しましょう。
弁護士や裁判所からの本物の連絡の場合対応しないと不利になる?
本当にサラ金からの連絡であれ、架空の悪徳請求であれ、弁護士からの連絡であったり、裁判所で正規の手続きを踏んで連絡をしてくる場合があります。
このような場合、こちらも正しく対応をしないと、不利になる危険性があるので注意しましょう。
正規のものである場合は、こちらも対応する必要が出てきます。
まずは内容をよく確認し、お一人での対応が難しいと思われるなら、消費生活センターや弁護士などに相談しながら対処するようにしてください。
免許証や保険証を紛失したことがある場合悪用されていることも
さて、ここまでサラ金からの身に覚えのない請求が本当のものなのか、そうではないのかの確認方法についてご紹介してきました。
確認していくうちにウソのものだ、架空請求だと確信が持てればそれ以上何もすることはありません。連絡などは絶対にせず、放置して問題ないですし、気になる場合は、消費生活センターなどに相談をしてみましょう。
では、調べてみたけど、どうも本当に請求されている感じがする…となったらどうしたらいいのでしょう。
そもそもどうして身に覚えのない請求が来るのでしょうか。
免許証や保険証など身分証明書の紛失経験があるか振り返ってみよう
架空請求ではなく、ご自分で契約したつもりはないサラ金からの請求が来る場合は、いくつかのケースがあります。
- 自分が契約したのに忘れている
- 契約していた業者の名称・取引先などに変更があった
- 身内がアナタになりすまして契約をした
- 全くの他人がアナタになりすまして契約をした
ご自分が契約をしたのに忘れている…そんなことないでしょうと思われるかもしれませんが、実はそうでもありません。
特に複数の業者から借り入れをしている多重債務者などはどこにいくら借りているのかももうよく分からない…ということになってしまっている方もいらっしゃいます。昔借りていて忘れてしまっていたということもあります。
また、よくあるのが、利用していた業者が社名変更や合併などの影響により名称、返済方法などに変更があった場合です。変更の通知は来るものですが、その際によく確認していなかったりした場合、「この業者は聞いたことない!」となる事もあるのです。
そして、ここからは悪質なケースですが、まずは身内が勝手に契約をしている場合です。
身内がアナタの振りをして勝手に申込みをしてしまうのです。サラ金の契約には身分証明書が必要になりますが、一緒に住んでいる家族なら比較的容易に準備できるのでこのようなことになる場合もあります。家族間で大きな問題に発展してしまうでしょう。
なぜこのような事をしたのか、何のために借り入れしたのか、返済はできるのかなどしっかりと話し合いをするように、場合によっては弁護士に相談するなど毅然とした対応をしましょう。
最も厄介なのが、他人がアナタになりすまして契約をしたケースです。
なりすましなんて出来るわけない!と思うかもしれませんが実はそんなことはありません。
以前免許証や保険証などの身分証明書を紛失したことはありませんか?
もし「ある」とお応えの場合、それが原因で他人がアナタになりすましてサラ金と契約している可能性があるのです。
WEB申し込みなどなりすまして契約が出来てしまうことがあります!
サラ金・消費者金融のキャッシングの利用方法は近年で劇的に変わりました。
それがインターネットによる申込みです。インターネットで申し込みを行えば、業者の担当の方と一切顔を合わせずに契約・借り入れをすることができるようになりました。
そのため、他人がなりすまして申込みをすることができる危険性が高まってしまったのです。
また、保険証などの場合でも、公共料金の支払明細書と併せて提示すれば認められることがあります。
インターネットで申し込み契約までする場合は、デジカメや携帯電話・スマホで撮影したものが認められることがあり、なりすます際にそのような利便性を利用されてしまうのです。
そのため、アナタが紛失した免許証や保険証を利用して、第三者がサラ金と契約利用できるという可能性は0ではないと言えます。
紛失した免許証などを悪用された!泣き寝入りしかないの?
以前免許証など身分証明書になるものを紛失したことがあって、たぶんそれを利用されたんじゃないか…という結論に達したら気になるのは返済しなくてはいけないかどうかですよね。
名義は自分だし、泣き寝入りしかないのかな…とあきらめたくなるかもしれません。
しかし、絶対にあきらめてはいけません!支払う必要のないものを支払うことはないのです。
ではどうすればよいかと言えば、まずは請求先に連絡をしましょう。この時先ほどから述べていますが、必ず記載されている連絡先ではなく、ご自分で調べた連絡先に連絡してみてくださいね。
不正利用である旨を伝え、内容証明を送付しましょう。
この時点でサラ金からの何らかの反応があるはずです。
「このような書類を提出してくれれば借金がアナタのものではないと認めますよ」という案内をしてくれる場合もありますし、何度説明しても納得してくれないこともあるようです。
警察や消費生活センターへの相談なども併せて行うようにした方が良いでしょう。
また、裁判を起こすという方法もあります。
ただ、このような事態にまでなると一般の方ではなかなか難しい手続きなどもありますので、弁護士などしかるべき人に相談することをオススメします。
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身分証明書になるようなものの保管・取り扱いは慎重に!
身に覚えのない請求が来ると焦りますよね。
どうしていいかわからないということもあるかもしれません。
本当に身に覚えがなく、自信を持って関係ないと言えるのであればそのままにしていても大丈夫ですが、免許証などをうっかりどこかに落としたことがあるなんてなると、そうも言っていられませんよね。
免許証などの保管について見直してみよう!
免許証や保険証を普段どこに入れていますか?
財布に入れっぱなしという方も多いのではないでしょうか。中には、あれ?どこだったっけ?と思った方もいらっしゃるかもしれません。
免許証をはじめとした身分証明書となるものは、一度紛失すると犯罪に巻き込まれてしまう可能性があります。
今回ご紹介したようなサラ金からの身に覚えのない請求だけではなく、組織犯罪に利用されてしまうなど様々な危険性があります。
このような危険があるということを認識し、今一度保管方法について見直しを行ってみましょう。
万が一紛失をしてしまった場合は速やかに警察に届けを出してください。また、信用情報機関によっては、免許証などの紛失情報を信用情報に掲載してもらうことも可能です。
犯罪は行う側が悪いのは当然です。しかし、そのような事に巻き込まれないために、自衛することもまた大切なことではないでしょうか。