サラ金イコール闇金ではない!違いを理解して上手に業者を選ぼう

サラ金と言えば違法な高金利で厳しい取り立てをするような業者を思い浮かべます。似たようなイメージの言葉に闇金が有りますが、この2つは必ずしも同じものではなく、全てのサラ金がこんな業者ではありません。

こういう意味で最近ではサラ金と言う言葉自体が使われなくなっており、貸金業者は消費者金融と言う名称を好んで使うようになっています。サラ金はイメージ一新のため消費者金融に脱皮したというわけです。

サラ金は確かに以前は説明したような事をやっていましたが、貸金業法が制定されて、多くがこういったやり方を改め、消費者金融として法律を遵守する業者になりましたが、一部の業者は以前のやり方を変えず、闇金になりました。

サラ金から消費者金融へ?なぜ名称を変えざるを得なかったのか

今ではサラ金と言うとあまり良いイメージを抱きませんが、当初は銀行に比べて審査も緩く、また担保や保証人も要らなかったことから、簡単にお金が借入れできるので、多くの人に歓迎されていたと言う面が有りました。

しかし、ビジネスモデルが銀行から借りたお金を貸して利息差で利益を出すというものだったため、高金利になりやすく、返済に行き詰ってしまう人も続出して、それに対して厳しく取り立てを行ったためサラ金は社会問題になってしまいました。

こういうことも有ってサラ金の名前は地に落ち、利用者も減少してしまい、業者はイメージを変える為に様々な対策を行うようになりました。まず行われたのはサラ金と言う言葉はもう使えないため消費者金融と名乗ることでした。

当初サラ金は歓迎さえていた

お金を貸すというのは、もともと銀行が担っていた業務で、戦後の復興期を支えたのですが、この銀行の融資は、融資を受けるために担保と保証人を用意しなければならないという大きな問題が有ったため、なかなか利用できなかったのです。

そこで登場したのが、サラリーマン金融(通称サラ金)で、このビジネスモデルは、銀行から融資を受けて、銀行の金利よりも高い金利で融資し、利息の差分を利益にするというものでした。

しかもこのサラ金の融資では銀行のように保証人や担保を要求せず、誰にでも簡単に融資を受けることができたため、高度成長期を迎え、誰もが生活向上を望んでいた時代の要請に乗って、当初のサラ金と言うのは大歓迎されていたのです。

高金利で厳しい取り立てを行ったため社会問題化

しかし、ビジネスモデルが銀行より高い金利を要求していて、しかも当時は上限金利も今のように低くなありませんでしたから、利息は非常に大きくなってしまい、利用者には返済が大きな負担になってしまったのです。

このような背景が有ったため、場合によっては返済が難しくなってしまう人もそう珍しいことではなくなり、しかもこういったサラ金と言うのは裏社会と繋がりを持っているのが普通でしたからトラブルがおこるのは時間の問題でした。

返済が滞ったということになると、こういった裏組織の人間が回収に回ることになって、厳しい取り立てが行われ、中には一家心中に追い込まれることもあり、大きな社会問題になってしまったため、サラ金と言う名前は地に落ちることになりました。

サラ金から消費者金融への脱却

このためそれまでサラ金と言って商売をしていた貸金業者は、もはやイメージが悪すぎてサラ金を名乗っては商売ができなくなってしまい、その後貸金業者は、この最悪のイメージを払拭するための歴史を辿ることになります。

まず行ったのは、そもそもサラ金と言っていては人は来ませんから、業界をあげて消費者金融という名前を使うようになりました。今でも貸金業者はサラ金と言う名称を非常に嫌いっており、決して自ら言うことはありません。

その後も、それまで雑然とした感じの店舗を入店しやすいおしゃれな店舗に改修したり、そもそも窓口に来なくても申込めるような自動契約機を開発したりしました。

また、店舗に来ること自体が嫌な人向けに最新技術を次々取り入れてそもそも店舗に来なくても申込みができるようにしたりして経営努力を続けています。

消費者金融のイメージを変えたコマーシャル
本文で説明しているように消費者金融はサラ金の悪いイメージを払拭するため、様々な改善をしていきましたが、最も大きなインパクトだったのが、ある大手消費者金融が作った1つのテレビコマーシャルだったと言われています。

このコマーシャルは現在でも最大手と言われる消費者金融が作ったもので、当時はまだ無名だった若手女性タレントを起用して、フレッシュなイメージを強調したもので、まさにイメージ改善のためのコマーシャルでした。

このコマーシャルは制作した大手消費者金融というものがフレッシュなイメージの会社だと印象付けただけではなく、消費者金融業界自体のイメージアップに繋がったと評価されており、以後の消費者金融の歴史を変えたと言われています。

貸金業法の制定が契機?消費者金融と闇金の分かれ目

サラ金のやり方が社会問題になったのを契機として、こういった貸金業者の管理を厳しくするために制定されたのが、当時サラ金規制法とも言われた貸金業の規制等に関する法律というもので現在の貸金業法です。

この貸金業法が当時のサラ金を変えることになり、大部分の業者は、この法律を遵守して企業イメージを改善して、まっとうな商売をして行こうとする現在で言うところの消費者金融に成長していくことになります。

しかしサラ金の中にはこういったまっとうな業者になろことを拒み、貸金業法を無視して、それまでのような高金利で厳しい取り立てを行うような違法な業態を続けるような業者も有り、これが現在で言う闇金になっていきます。

貸金業法の制定でサラ金の業務に縛りがかかる

ではサラ金が社会問題になってその後どうなったのでしょうか。結局こういう場合、法的な縛りが入ることになります。この法律は1983年に公布された貸金業の規制等に関する法律というもので当時はサラ金規制法などと呼ばれました。

現在この法律は2007年に施行された改正から貸金業法となり、サラ金の業務を厳しく縛るものです。

サラ金もまっとうな商売をしていれば、こういった厳しい法律を課されることも無かったかもしれませんが、結局自分で手足を縛ることになってしまいました。

ただし法律が厳しくなると、それによって借りられない人も出てくることになるので、そういった人たちを相手にする隠れた金融業者にも商売の道を残すことになるため、厳しい法律も良し悪しの部分が有ります。

サラ金は貸金業法を遵守して健全な消費者金融になる

この法律ができたことによって、それまでやりたい放題だったサラ金は業務を見直して法律を遵守する消費者金融に生まれ変わり、その後は先ほど説明したようにイメージ戦略を進めていくことになります。

ただし、それまでやりたい放題で、しかも裏社会と繋がりが有った訳ですから、法律ができたからと言ってすぐに健全なビジネスができるわけが無く、それからも厳しい取り立てなどが行われることはそうそうなくなりませんでした。

そういうことも有って、この貸金業の規制等に関する法律も何度か改正されて、次第に内容を整えて行くことになりました。これ等の強化された法律を遵守する事によって消費者金融は順次健全な企業になって行ったと考えられます。

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貸金業法を無視して違法業者である闇金になる

しかしサラ金はこういった健全な方向に進んだものだけではありませんでした、先程の借りられなくなった人を狙って法律を無視したような業者も残っているわけです。これが現在でいう闇金と呼ばれる金融業者です。

つまり当時のサラ金は次のようの2つの方向に分かれたということです。

サラ金 (法律遵守)→ 消費者金融
    (法律無視)→ 闇金

闇金は以前のサラ金の体質を今でも残しており、違法な金利で厳しい取り立てをしていると言うのが基本ですが、最近では取り締まりも厳しくなったため、表向きは違法な金利は掲げていない場合も有ります。

様々に法律をかいくぐった方法で融資して、取り立てを行うということも有りあります。問題はこういった業者の存在だけではなく、こういった業者でなければ融資を受けることができず、利用してしまう人が今でもいるということでしょう。

違法な融資は返済の必要無し?
現在では貸金業法によって貸金業は登録しなければ、業務を行うことができません。闇金と言うのは違法行為を行う業者ですから、そもそもこの登録も行っていません。つまり存在自体が現在では違法なのです。

このためもし利用していて高金利や厳しい取り立てを受けたというような場合には、違法行為として取り締まってもらってください。そういった違法な貸付については利息だけではなく元本も含めて返済する必要はありません。

もし相手が闇金なのかどうかも分からないという場合には、まずは弁護士などに相談してみることも必要です。現在ではインターネットも発達していますから、相談だけなら簡単に行うことができます。泣き寝入りは止めましょう。

消費者金融も様々?健全な場合も有るが闇金寄りの場合も有る!

ただし、消費者金融もかなりの数が有りますから、完全に良い業者と悪い業者に2分したわけではありません。もともとサラ金には多かれ少なかれ反社会的裏組織の関与が有りました。したがってすぐに法律を遵守する様になる訳はないのです。

大手の消費者金融は現在すでに上場をはたしている為、その時点でこういった裏組織との繋がりは完全に切れています。

しかし、そういう経緯をたどっていない場合には、現在でも何らかの繋がりが有り、消費者金融も遵法精神が強い業者が有れば闇金に近い業者も有るのです。

このため、健全な業者だと思っていたとしても、何らかの場面で裏の顔が現れることが有り、昔のように厳しい取り立てが行われるようなことも可能性としては有ります。

しかしそういう場合でも、現在では法律が整備されているので、遠慮なく訴えて構いません。

消費者金融にもいろいろとある

では現在の消費者金融はすべて健全な商売をしている安心できる金融業者なのでしょうか。実はそうではないのです。健全かどうかはそう簡単に判断できません。

1つ注意しなければならないのは先ほども言いましたがこういった業者と言うのは必ず裏社会とのつながりを持っているということです。

法的に言って正規の業者ということであれば法律で義務付けられている業者登録をしていれば、一応正規業者です。闇金の場合はそもそもこの登録をしていませんから、この点で非正規業者と言われます。

しかし正規登録されていたとしても、やっていることも健全かと言うとそうではありません。やはり、やり方に問題を残している業者と言うのはそう簡単には無くならないというのが現状で、問題のある正規業者も有るのです。

上場を果たしていなければ以前の体質を残していることが有る

現在では大手消費者金融は既に株式市場に上場を果たしており、裏組織とのつながりは完全に断たれています。裏組織と繋がりを残している場合には上場は許されませんから、こういった点で言えば健全な企業になっています。

しかしこういった機会が無い中小の消費者金融の場合には、裏組織とのの繋がりは完全には切れていないと考えられ、多かれ少なかれ以前の体質を残しているのが普通なのです。

こういった業者では返済が遅れたりするとそういった体質が表に出てくる危険性が有ります。

またこういった小規模業者の中には国際社会の駄々っ子と言われる某国が裏に居て資金源にしていたというような嘘か本当かわからないような噂があった業者もあり、取り締まりを行なおうとしたらもぬけの空だったというような場合も有りました。

小規模業者を利用する場合には十分注意が必要ということは忘れてはいけません。

違法な取り立てを受けた時は訴えて構わない

もし正規業者を利用していて、強迫に感じるというような厳しい取り立てが行われたというような場合には、貸金業法に違反していますから、すぐに訴えを起こして構いません。違法と分かれば業務停止に追い込まれるでしょう。

そういう場合には、そういった違法な行為を受けたという証拠になる録音などを取っておくと話は迅速に進みます。闇金ということではなくても違法な行為と感じたら闇金を扱う弁護士に相談することも良い方法です。

とにかく以前のように一家心中するまで、警察が動かないということは有りません。今では利用者側に立って、対応してくれるので、なるべく早く相談することが重要です。お金を借りていても遠慮する必要はありません。

大手でも違法行為はある
本文では大手業者は安全なように説明していますし、実際にそうそう問題はないのですが、残念ながら完全に違法行為が排除されているかと言うとそんなことは有りません。大手業者にも問題行為が無いとは言えないのです。

現在の大手の中でも、過去に違法な取り立てを行ったということで、実際に業停止処分を受けてしまったというところがあり、それだけが理由ではありませんが、利用者が逃げてしまって経営が傾いた業者があります。

ですから大手だからと言って完全に安心できるということではありません。

ただしこういった問題と言うのは要するに返済が出来なくなるという状態から発生します。最近では金利も低くそういった問題は利用者側が安易に借りてしまうことが原因なのです。

したがって問題に巻き込まれないようにするには、まずは自分の返済の可能性をよく計算してみてから借り入れを考えるようにしましょう。

闇金は利用してはいけない!どうやって見分ければよいか

厄介なのは闇金と言っても外見から見れば小規模な消費者金融と同じような店舗を構えている場合も有ることです。つまり外見から見ただけでは、その業者が正規の消費者金融なのか非正規の闇金なのかはわからない訳です。

ではどうやって利用する業者を見分けれな良いのかという問題になりますが、正規業者と言うのは登録されていますから、金融庁の登録情報を見ればその業者が正規業者か非正規業者かを見分けることができるわけです。

もし現在すでに利用している業者を調べたら、闇金だったという場合には、とにかく早くお付き合いを止める必要が有ります。借りたものは早めに返してしまい、以後はその業者を利用しないようにしてください。

闇金の外見は普通の小規模消費者金融

闇金は090金融と言うように携帯電話だけの営業と言うような業者も存在しますが、街中に店舗を開いて営業しているような業者も存在します。街中には正規登録した小規模業者も有りますからこういった業者が混在しているわけです。

利用者としては当然闇金は避けて正規業者を利用したいと考えますが、問題なのはこういった街中にある業者は外見だけ見たのでは、どの業者は正規業者で、どの業者は闇金なのかということが分らないということです。

このため利用した業者が実は闇金だったというような事も有る訳です。ですから、もし街中にある中小の金融業者を利用するという場合には、申込みの前に良く調べて闇金を使うような事が無いように十分注意しなければなりません。

闇金の手口
闇金と一括りに言いますが手口はいろいろとあり、一概のこういうものだと言うことはできません。まず高金利で返済できない時は違法な方法も含めて徹底的に取り立てるタイプの従来型の業者があります。

また最近は規制が厳しいですから、金利は法定内にしておいて、申込時に保証金名目で借入れ前に入金させるなど、利息には表れないような余分なお金の支払いを要求してくるところも有ります。

また利用者を信用させるために実際には登録していないにもかかわらずあたかも登録しているように登録番号を示していたり、すでに無いけれども有名だった業者の名前を騙ったりして利用者を信用させようとするやり方も有ります。

いずれにしてもこういった手口は常に新しいものが考えられ、法律で取り締まれば、次にはそれをかいくぐるような方法を考えるという、いたちごっこの連続なのです。

どうやって闇金を見分ければよいか

では正規業者と闇金は見分けらえないのかと言うと、そんなことは有りません。正規業者と言うのは登録されていると説明していますが、この登録情報はインターネット上から容易に確認することができるようになっています。

具体的には金融庁のホームページから貸金業データベースを検索できます。データベースと言うと難しく思うかもしれませんが、要するに検索エンジンを利用するのと同じで、業者名などを入力して検索すればすぐに登録情報が表示されます。

そこで利用しようという金融業者が見つかったらその業者を検索して次の情報がその業者のものと一致するかを確認して下さい。

  • 業者名
  • 代表者名
  • 登録番号
  • 所在地
  • 電話番号

闇金では例えば実際の業者の情報を流用している場合も有り、電話番号だけを自分の所のものに入れ替えて店舗やホームページなどに表示している場合が有るので、これらすべてが登録情報と一致していることが重要です。

これ等がすべて一致していれば、一応その業者はその登録情報の業者だと信用することができます。

もし利用しようとしている業者が、こういった情報を公開していなければ、まずは疑ってかかったほうが無難で、利用は止めて他を探すようにしましょう。

もしすでに闇金を利用してしまっていたらどうすれば良いのか

もし現在利用している業者についてこのチェックをしてみたら、闇金だったという場合もある筈ですから、まずは利用している業者について調べてみてください。そしてもし利用している業者が闇金だったらどうしたらよいのでしょうか。

そういった業者とは、付き合いを持たないのが最善ですが、すでに利用してしまっている場合には、できるだけ早くお付き合いを断つことが重要です。

ですからできるだけ早く、借り入れしてしまったお金を返してしまってください。

すぐに返せないというのであれば、とにかく付け入る隙を与えないように、返済が滞らないようにすることが重要です。十分注意しながら返済してしまうようにしてください。

もし違法な高金利や取り立てを受けた場合には、証拠を残して遠慮しないで警察に行きましょう。

ここでサラ金と闇金について纏めておきます。

  • サラ金は高金利と厳しい取り立てで社会問題を引き起こし消費者金融と名前を変えざるを得なくなった
  • サラ金を規制するため貸金業法が制定されたが法律を無視する闇金が生まれることになった
  • 消費者金融は法律を守る健全なところも有るが闇金寄りの所も有るので注意すべき
  • 金融業者を利用する場合には業者を見分け闇金の利用を避ける必要が有る

闇金は利用者がいる間は根絶はできません。まずは利用者側もどういう状況になっても闇金は利用しないという決意が必要なのです。

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