サラ金を利用して信用情報がブラックになるのはどんなケースなの?

サラ金やカードローンを利用したことがない方の場合、初めて利用するのはやはり不安な事も多いですよね。なかでも、借金をするといつかブラックリストに載ってしまうかもしれない…と思う方も多いようです。

実際、ネットで借金について検索してみても「ブラックになった」や「ブラックリスト入り」なんていうフレーズをよく目にします。

では、ブラックリストとは何?と聞かれたらはっきり答えられますか?

案外、言葉だけが独り歩きし、その意味をきちんと理解している…という方は多くありません。

今回は、ブラック・ブラックリストについて調べてみました。これからサラ金を利用したいとお考えの方、是非ご参考になさってみてください。

教えてほしい!ブラックってそもそも何なの?

ブラックってそもそもどういう状態なの?

ブラックリストに名前が書かれてしまうということなの?

と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

金融における共通の「ブラックリスト」は存在しません!

サラ金やキャッシングについて調べるときについて回る言葉でもある「ブラックリスト」ですが、どのようなものだと思いますか?

金融業界で共通の「ブラックリスト」という名称のリストがあり、そちらに名前が記載される…と想像した方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、まず誤解しないでほしいことがあります。

金融業界で共有される「ブラックリスト」なんて実際には存在していないのです。

では、よく言われる「ブラックリストに載る」や「ブラック状態」というのは一体どういうことなのでしょうか。

実は、「ブラックリストに載る」や「ブラック状態」とは、信用情報機関に保管されているアナタの個人信用情報に、金融事故情報や異動情報などが掲載された状態の事をいいます。

信用情報?信用情報機関って何?と思われる方もいらっしゃるでしょうから、簡単にご紹介しますね。

  • 信用情報とは
  • キャッシングやショッピングローン、クレジットカードなどを申し込み・利用した時に記録される情報です。アナタの個人情報(氏名・生年月日・性別・住所・電話番号・勤務先など)とローン商品の利用状況(申込・借入・返済状況など)、金融ヒストリーなどが信用情報として扱われます。

スマートフォンを購入する際に割賦契約をする方も多いのではないでしょうか。また、住宅や車などなかなか一括で購入するには難しいもの、エステなどの美容ローンなど基本「分割払い」といわれるものの場合は、信用情報として登録されると思っておきましょう。

また、カードローンやキャッシング、フリーローンなどお金を融資してもらう際も、信用情報として登録されます。

信用情報を収集し、保管・管理している機関の事を信用情報機関と言い、日本では3社が信用情報機関として活動しています。

銀行や消費者金融、信販会社などは、それぞれ1つまたは複数の信用情報機関の会員となっています。

社名 登録している会員の主な業種
JICC
(株式会社日本信用情報機構)
消費者金融など
CIC
(株式会社シー・アイ・シー)
信販会社など
KSC
(全国銀行個人信用情報センター)
銀行・信金など

これらはそれぞれ独立して運営を行っていますが、その情報はCRINによって共有されており、いずれかの会員であれば情報を閲覧することが可能です。

個人的に信用情報を開示したい場合は、本人であれば開示請求を行うことができます。窓口やインターネットなどから開示ができますが、手数料がかかります。

ブラックリストに載ってしまった状態になるとどうなるの?

ブラックリストに載ると大変なことになる…というのは分かっていても実際にどのような事になるのかよく分からないという方もいらっしゃいますよね。

信用情報機関に金融事故情報や異動情報などが掲載される…俗に言うブラックリストに載ってしまうと一体どのようなことになるのでしょうか?

ブラックリストに載った状態になると、以下の点で不便が出ると言われています。

  • クレジットカードの新規申し込みが通らないことがある
  • カードローン・キャッシングの新規申し込みが通らないことがある
  • 既に利用しているクレジットカード・カードローンなどが利用できなくなる場合がある
  • 住宅ローン・車のローンなどローン商品の審査が通らないことがある
  • スマートフォン・タブレットなどの割賦契約ができないことがある
  • 賃貸でマンションやアパートを借りるときの保証会社の審査が通らないことがある

これらのことはすべてがすべてそうなると言い切れるわけではありませんが、多くの場合、ブラックリストに載った状態になると上記の事は難しくなります。

ローンの申し込みやキャッシング、クレジットカードなど普段から利用している場合、大変困りますし、住宅ローンが通らない、賃貸の保証会社の審査に通らないということになると住居も制限されてしまうことになりますよね。

どうしてこのようなことになるのかというと、これにはブラックリストに載った状態になる過程・理由が深く関係しているのです。

サラ金でキャッシングをしていてブラックになるのはどんな時?

一度ブラックリストに載った状態になってしまうと生活で様々な支障が出てきてしまうことになります。

では、どうしてブラック状態になってしまうのでしょうか。

サラ金でキャッシングを利用しているときにブラック状態になってしまう理由としては以下のものが考えられます。

  • 61日もしくは3ヶ月以上の返済の延滞
  • 債務整理を行ったとき

サラ金が加盟しているのはJICCかCICとなりますので、この2社での場合になります。

サラ金を利用するだけでブラックになると思っている方がいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありませんので安心してくださいね。

それではもう少し詳しく見てみましょう。

長期にわたる支払いの遅れがある場合はブラック状態になります!

今月どうしても厳しいから返済日に間に合わない!となり、少し遅れて支払いをした場合、まぁ遅れたけど大丈夫かな?なんて安心してしまうかもしれません。

しかし、その事実はCICには登録されてしまう可能性があります。JICCは軽微な延滞に関しては登録されません。

CICには毎月の返済状況を示す欄があり、その項目の中に「約定日に返済されなかった」ということを表す表記があるのです。種類については結構細かく登録しており、この他にも約定通り(それ以上)の返済があった場合は当然の事、約定返済額の一部のみを返済した場合は一部入金、取引が無かったという事実も記されます。

CICはこれに加え、「支払遅延の有無」「遅延有無」という項目があり、遅延がある場合はこちらにも記されます。

まだ、これらの情報だけではブラック状態とは言えません。しかし、本格的に返済が出来なくなり、返済が61日以上または3か月以上遅れてしまった場合、深刻な延滞事項として異動情報が記録されます。

この異動情報が記載された時点で、俗に言うブラックリストに載った状態ということになります。

信用情報に異動情報が記載されたとしても「アナタは異動されましたよ」という連絡が来ることはありません(もちろん遅れている支払いをきちんと支払ってほしいという連絡は来るはずですが)。

そういえば以前何か月か延滞してしまったなという記憶がある場合は、もしかしたら既にブラック状態になっているかもしれませんので、是非信用情報を開示してみましょう。

債務整理を行うと信用情報に登録されます

返済がどうしても難しい…となると検討するのが債務整理ですよね。

債務整理には以下のようなものがあります。

  • 自己破産
  • 個人再生
  • 任意整理
  • 特定調停

これらの事を行った場合、その情報は信用情報機関に登録されることになります。

債務整理は、法的な手続きに則って借金を減額したり、ゼロにすることができますが、それはつまり、きちんと約束通り返済が出来なかったという事実に他なりません。

ブラックリストに載る、ブラック状態になるということは、約束を守れない人間だということを公言していることになるのです。

先ほどブラック状態になると様々な事が難しくなるというお話をしましたが、その理由がお分かりいただけたのではないでしょうか。

既に契約されているものに対して誠実に返済ができない人に対し、新たにローンを組ませたり、お金を貸したり、クレジットカードを発行したりしようと思う人はいませんよね。

つまり、ブラックリストに載った状態になるという事は、金融的な意味で信用度がゼロになるということに他ならないでしょう。

サラ金を利用してブラック状態にならないように毎月の返済を着実に行うようにしましょう。

信用情報がブラックになってしまった…どうしたらいいの?

ブラック状態についてきちんと把握したら、もしかしたら自分は既にブラック状態になっているかもしれない…と不安になってしまった方もいるかもしれません。

少しでも不安な場合は、是非信用情報を開示してみましょう。

それで本当にブラック状態になっている場合…どうすればよいのでしょうか?

一度ブラック状態になってしまうと…時間が過ぎるのを待つしかない!

一度ブラックリストに載ってしまった状態になると、もう一生その情報は消えないのではないかと不安になった方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、安心してください。

事故情報・異動情報などのネガティブ情報は一生載り続けるわけではありません。

信用情報機関ごとに期間は違いますが、ネガティブ情報は一定期間保管された後に破棄されます。

保管期間は以下のとおりです。

内容 JICC CIC
延滞情報 延滞期間中 契約期間中および契約終了後5年以内
延滞解消情報 延滞解消から1年を超えない期間 契約期間中および契約終了後5年以内
債務整理 発生日から5年を超えない期間 契約期間中および契約終了後5年以内
債権回収・強制解約 発生日から5年を超えない期間 契約期間中および契約終了後5年以内

つまり、JICCでもCICでも最長で5年間はブラック状態が続くということです。

逆にいうと5年待てばその情報は削除されますので、ブラック状態が解除されたと言えるでしょう。

今回はサラ金関係でのブラックなので直接関係はありませんがKSCの場合は最長で10年間登録されるものもあります。もし、銀行のカードローンなどで金融事故を起こしてしまったという方がいらっしゃれば、是非KSCの信用情報も確認しておきましょう。

しかし、ブラック状態を解消するためにただ待てばよいかというとそうではないケースもあるので注意してください。

残債がまだある場合は残債をきちんと返済するべし!

自己破産を行い、返済するべきものをすべてゼロにした場合は、後は自己破産の情報が消えるまでひたすら待てば問題ありません。

その間、ローンもクレジットカードも難しいでしょうから、堅実な現金生活を送るようにしましょう。

しかし、ブラック状態の方の多くがまだ残債が残っていることがあります。

残債が残っている場合は、ただ時がたつのを待つだけではいけません。

残っている借金をきちんと返済しなくてはいけないのです。

先ほどご紹介した保管期間を見ていただければ分かりますが、保管期間が「発生日から」始まるものと「契約終了後から」始まるものがあります。

CICの場合、多くが契約終了後から5年間となっていますので、残債が残っている状態ではいつまでたってもブラック状態が解消されることはありません。JICCも延滞期間中はずっとその旨が記載されることになりますので注意が必要です。

ブラック状態をいち早く脱却するためには残りの借金を少しでも早く完済してしまうことが近道となるでしょう。

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今後の人生にも悪影響が…まずはブラックにならないことが大切

いかがでしたでしょうか。

サラ金を利用していてブラック状態になってしまう原因や、その後について色々とお分かりいただけたのではないでしょうか。

未来をあきらめないために…日ごろからしっかり返済することが大切

一度ブラックリストに載った状態になってしまうと、数年~長くて10年もの間影響を受けることになります。

返済期間も含めるともっとかもしれません。

たとえば独身だった方が、この間、結婚しマイホームを持ちたいと思うかもしれません。

家族の通院に利用していた車が急に故障して買い替えないといけないかもしれません。

お子さんが進学し教育ローンが必要になるかもしれません。

ブラック状態になると、このすべてに悪影響をもたらします。

そうなると、あなただけの問題ではなく、あなたの大切な身近な人にも多大な迷惑をかけるかもしれないのです。

このような事にはなりたくないですよね。

ブラック状態は一度なってしまうと、取り返しがつかなくなることもあるので、まずは、ブラック状態にならないようにすることが一番大切だと言えます。

ブラック状態にならないようにするには、毎月の返済を、着実に行っていくことです。サラ金を利用する多くの利用者が、普通に借り入れをし、普通に返済をしています。返済できないということが異常なのだという言う意識を持ちましょう。

返済計画をきちんと立て、無理のない借り入れを行うのがサラ金と上手に付き合うコツなのです。

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