サラ金・消費者金融が倒産!残債は返済しなくてもいい?過払い金は?

日々様々な企業が設立されていますが、それと同様に倒産していく企業も少なくありません。

企業が倒産をしてしまうとあらゆるところに影響が出ますよね。

では、もしサラ金・消費者金融が倒産したらどうなるのでしょうか?

今支払っている借金の返済はなくなるのでしょうか?また、過払い金の返還請求をしようと思っていた場合は返還請求ができるのでしょうか?

そもそも、サラ金が倒産なんてするわけないじゃない!と思っている方もいらっしゃるかもしれません。

今回はサラ金と倒産について調べてみました。サラ金を利用する方は知っておいて損はない情報ですので、是非チェックしてみてください。

サラ金・消費者金融が倒産…そんなことありえるの?

サラ金ってお金を貸すところでしょ?貸したら利息が付いてかえってくるだから倒産なんてしないんじゃないの?と思われる方も多いのではないでしょうか。

しかし、実際には多くのサラ金・消費者金融が倒産をしています。

サラ金だって倒産する!過去の事例でみるその原因とは?

絶対に失敗しない商売が無いように、サラ金だって商売ですから経営難に陥ったり、倒産してしまったりするケースがあります。

大手のサラ金で言えば、2010年に武富士が倒産した時は、金融業界・多くのキャッシング利用者に衝撃を与えました。

武富士は1966年に創業された老舗で1990年代サラ金の台頭とともにその実績を伸ばしていきました。一時期は業界のトップにまで上り詰め、テレビCMなども盛んに放送されたことから、サラ金と言えば武富士と言われるほどになりました。

しかし、日本の経済失速に合わせて、延滞債権や不要債権が増加、顧客の減少などにより、その存在感を落としていきます。

その後、貸金業法の改正による上限金利の引き下げや総量規制の導入も経営に悪影響を与えました。また、なんといっても過払い金返還請求です。過払い金返還請求に応じることによりその損失は多大なものとなりました。

結局、2010年に更生手続きが開始され、武富士は倒産することになったのです。

また、この時期は多くのサラ金がその姿を消していきました。

その多くの理由が武富士と同様以下の様な要因です。

  • 経済の悪化による回収できない債権の増加
  • 貸金業法の改正による上限金利の引き下げでの利益の減少
  • 貸金業法の改正による総量規制の導入での顧客・貸付額の減少
  • 過払い金返還請求への対応

つまり、時代の変化についていけなくなったサラ金がどんどん倒産に追い込まれてしまったということになります。

現在も淘汰は続いているが多くが倒産の前に手を打っている

貸金業法が改正されてから数年たった現在では、大手サラ金の倒産はもうそうそうないだろうと言われています。

多くのサラ金が新しい貸金業法に対応したり、銀行グループの一員になるなどし、経営を安定させてきました。

また、過払い金の返還請求も時効の関係からか数年前よりは落ち着いてきています。

しかし、中小のサラ金では今なお倒産しているところもあります。インターネットの普及により、今まで街のサラ金を利用していた人が大手に流れたのも原因だと言われていて、地域密着のサラ金は徐々に淘汰されつつあるようです。

そんな中、吸収合併の道を選んだり、大手の傘下に入るなど、倒産という事態になる前に手を打つサラ金も多く、生き残りに尽力しています。

今払っている借金はサラ金が倒産したらチャラになるの?

では、万が一、利用しているサラ金が倒産してしまったら、残っている借金はどうなるのでしょうか?

借金をもう返済しなくてよいということにはなりません!

返済しているサラ金が倒産したら、返す先がなくなるんだからもう返さなくていいんじゃないの?と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、残念ながらそのような事にはなりません。

借金は決して消えてなくなりはしないのです。

アナタ(借りる側)にとっては借金ですが、サラ金(貸す側)にとってそれは財産ということになります。

企業が倒産した時の財産の扱いは、その倒産の種類よって異なります。

サラ金が倒産するときは、以下のような手法があります。

  • 会社再生法・民事再生法を活用した再建型の倒産
  • 事業を廃業する清算型の倒産

つまり、今後も事業を続けていきながら再建を目指すのか、完全に撤退するのかという違いです。

再建型の倒産の場合、倒産した会社の管財人に対して借金の返済を行う必要があり、清算型の倒産の場合は、清算を行う管財人に対して借金を返済する必要があります。

つまり、借金を返済しなくてはいけないという事実は全く変わらないということです。

基本的には利息も同じように返済しなくてはいけません。

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返済方法が変わる場合があるので注意しましょう!

サラ金が倒産してしまうと、借金は今後、そのサラ金に返済を行うのではなく、管財人や債権を移譲された業者に返済を行うことになります。

そのため、今まで通りの返済方法では返済できない場合があり、返済先、返済方法が変更となるケースが多いでしょう。

今まで銀行引き落としだったのに、引き落としができなくなったり、手数料が無料だったのが有料になったりなどのトラブルもありますので注意してください。

返済方法が変わる場合は必ず連絡が来ますので、よく確認し、不明点は問い合わせを行うようにしてください。

また、カードローンの場合は、これ以上借り入れが出来なくなるというケースもあるかもしれません。利用方法がどのように変わるのかはしっかりとチェックしましょう。

過払い金があったかもしれない…そんな時はどうなるの?

以前利用していたサラ金が倒産した…なんてなると、もう関係ないから大丈夫と思うかもしれません。

しかし、ちょっと待ってください!

もしかしたら過払い金があったかもしれませんよ。

倒産したサラ金にも過払い金を請求することは可能

ここで一度過払い金についておさらいしておきましょう。

  • 過払い金とは…
  • サラ金に対して払いすぎたお金の事。出資法の上限金利と利息制限法の上限金利の間を「グレーゾーン金利」と言い、多くのサラ金がグレーゾーン金利の中で金利を設定していました。

    しかし、裁判でグレーゾーン金利は無効という判決が出たことにより、利息制限法の上限金利以上の金利は払いすぎたお金…つまり過払い金という扱いになりました。

過払い金は、本来払う必要のないお金ですから、サラ金から返還して貰う事ができます。

そして、それはサラ金が倒産したとしても変わらず返還請求を行うことができるのです。

倒産すると返還請求ができる期間が短くなるので注意!

過払い金返還請求には期限があるってご存知ですか?

一般的な過払い金の返還請求は完済後10年以内であれば権利を主張することができます。

しかし、サラ金が倒産をするとなると話は変わりますので注意しましょう。

過払い金の返還請求はできますが、倒産の手続きが始まってから4か月以内に請求する必要があるのです。

期間が圧倒的に短くなりますので、注意してくださいね。

満額返還されることはまずないと心得ておきましょう

サラ金が倒産しても期間内であれば過払い金返還請求を行うことができますが、実際に返還される額はどのくらいなのでしょうか?

希望通りの満額返還されるということはまずないと思っておきましょう。

倒産する場合はほとんどで負債が大きくなってしまう債務超過です。つまり、アナタ以外にも、このサラ金からお金を返してもらう必要がある人がたくさんいます。

これらの人すべてに満額で対応することはできませんので、一定の割合で減額されて返還される場合がほとんどです。

中には本来の返還額の半分にも満たなかったなんて言うケースもありますので、その点はあらかじめ理解しておきましょう。

サラ金が倒産しても…借りたものは返さなくてはいけません!

いかがでしたでしょうか?

利用しているサラ金が倒産したとしても結局返済する義務から逃れることはないということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

万が一利用しているサラ金が倒産したら情報収集をしっかりと!

先ほどもお話しましたが、近年のサラ金は倒産する前に手を打っているところも多く、大手であればあるほど倒産するリスクは高くないと思ってよいでしょう。

しかし、万が一、利用している会社が倒産したという情報が入ったら、焦らずまずはしっかりと情報収集をするようにしましょう。

再建型の倒産なのか、もう廃業するのか、過払い金は発生しそうなのか、新しい返済先や返済方法はどうなのか…など一通りチェックしてみてください。

結局返済をしなくてはいけないという事実は変わりありませんから、変に慌てずに対応するようにしましょう。

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