息子のサラ金通いをやめさせたい!やめさせる方法を教えて!

息子がサラ金で借金を重ねるようになって数年。あっという間に膨れ上がって今月も督促状が!また貯金を取り崩して支払いに行かなきゃ…。

ちょっと待って!息子さんが心配なのはわかりますが、それは最悪の対処方法です。息子さんはもう立派な大人です。自分の行動には責任をとる義務があります。

息子さんの借金を肩代わりするのは金輪際やめましょう。つらいかも知れませんが、息子さんに自分がやっていることを自覚させる必要があります。借金がやめられない家族に、どう接したらいいのか、対処方を探ってみましょう。

どうしてもやめられない!サラ金で借金をくり返してしまうのはナゼ?

借金にもいろいろあります。住宅ローンは毎月決まった額を返済しなければいけないのですから言うまでもなく借金です。奨学金も借金です。学校を卒業して就職したら稼いだお金の中から返していく義務があります。

会社の倒産や就職難などやむをえない理由で返済が滞ってしまうことはありますが、こういった種類の借金をする人のほとんどは、まじめに働いて計画的に返済していこうという意思のある人たちです。

これとは逆に、サラ金やカードローンでしょっちゅうお金を借りている人の場合は、計画性がまったくといっていいほどありません。そもそも、自分が総額でいくら借りているのかすらも把握していない人も多いのです。

こういった人がやっかいなのは、友人や知人にも悪びれることなく借金を申し込むことが多いのです。

『すぐ返すから』
『給料が出たら返す』
『ボーナスが出たら返すから』

もう予想はつくとは思いますが、こういった人が借りた人にきちんと返済をすることは、まずありません。それ以前に複数の金融機関から自分でもわからない額の借金を背負っているのですから!

クレジットカードを打ち出の小槌と勘違いしている人たち

こういった人たちには以下のような共通した考え方があります。

  • カードは限度額いっぱいに使わないと損
  • 分割払いを利用すれば、もっといい物や生活を手に入れられる
  • せっかく安くなっているのだから、バーゲンでは何か買わないと損
  • 毎日頑張っているのだから、自分へのご褒美は当然

最近のカードローンは手軽にすぐ借りることができます。早い場合には、申し込んで1時間もしないうちに口座にお金が振り込まれたりします。こうして使えるお金がすぐに用意される状況が何度もくり返されていくと、借金をしているという感覚が麻痺し、口座にはいっているお金はすべて自分のものだと勘違いしてしまうようです。

また、バーゲンがあると何か買わずにはいられない、ご褒美と称して無駄遣いをするなどの浪費癖があったりします。今を刹那的に楽しむことばかり考えて、倹約するとか、貯金をするなど、自分の将来を長期的に考えるのが苦手、苦痛と感じてしまう人が多いのですね。

放置すると手遅れに!借金依存症が近年増えつつある

お金を管理する習慣が身についていない人が借金づけになってしまうのは当然ですが、こうしたムダ使いや借金癖がある人は重大な心の病を抱えてる場合があります。

『借金依存症』です。

耳慣れない言葉ですが、ギャンブル依存症や買い物依存症、アルコール依存症などと同じ心の病です。

ギャンブルやアルコールがどうしてもやめられないのと同様に、どうしても自分の意思で借金をやめられない人がいるのです。

借金というのは一般的にはよくないものとされていますが、借金依存症にかかっている人は借金することを以下のように考えています。

  • 借金できるのは自分に信用があるから
  • 自分の意思で借りているのだから、返そうと思ったらすぐ返せる

また、返済困難な借金を返済したことで達成感を味わい、また借金をするということをくり返す人もいるようです。やっかいなのは、依存症であることを自分ではまったく自覚していないことです。周囲の人の忠告にまったく耳を貸しませんし、借金を断られると不安になって犯罪や自殺などの問題行動を起こすこともあります。

借金依存症の患者は、ギャンブル依存症や買い物依存症など、過度な借金に繋がる依存症を併発していることも多く、多重債務になっているケースが多く見られます。

子ども扱いしない!絶対屈しない!家族がとるべき対応とは

先述しましたが、借金依存症の患者は自分が依存症だとは認めようとしません。忠告すると暴力をふるうケースも報告されています。しかし、放っておくと家庭や職場の人間関係が崩壊してしまいます。

家族に依存症が判明した場合は、どんな対処をすればいいのでしょうか?

冷たい言い方ですが本人が成人の場合、家族はただ見守るしかありません。

法的に親や兄弟には扶養の義務はありませんし、いい大人になった子どもや兄弟がつくった借金を肩代わりする必要もありません。家族には家族それぞれの人生があり、まず自分自身の人生を大事にしなくてはいけないのです。

借金を申し込まれても徹底的に拒否しましょう。依存症患者は自分が依存症だとは気付いていません。徹底的に困窮して、いまの自分の状況は異常だと自分で気付かないうちは治療はできません。

治療には必ず克服してみせる、という患者自身の強い意思が不可欠だからです。

たとえ小額でもお金を貸してしまったら、それだけ克服する日を遅らせてしまうことになります。家族が安心して暮らせる日も遠のいてしまいます。本人が窮地に立たされて、身動きがとれなくなって依存症を自覚し、克服のための援助を求めてきたら、はじめて手を差し伸べるようにしましょう。

つらいかも知れませんが長い目で見ればそれが本人のためであり、家族が共倒れしない最善の方法なのです。まずは家族が自分自身の人生を大事にすることを考えましょう。

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ギャンブル、買い物、お酒…借金の原因を徹底的に絶つ!

依存症の自覚ができたら、借金できる環境を徹底的に断ち切るようにしましょう。

クレジットカードやサラ金のカードはすべて解約してしまいましょう。もちろんお金を本人の手に渡してもいけません。

パチンコやスロット、買い物依存症を併発している可能性もありますから通販の会員登録を削除する、インターネットを解約する、場合によってはギャンブルの出来ない環境に引越す、厚生施設に入院させるなど思い切った手段をとる必要があるかもしれません。

また、お金をかけずにできる趣味やスポーツなど、楽しく打ち込めるものを見つけることも大切です。

お金を使う以外にも楽しいことはたくさんあるということを実感する必要があります。

依存症のミーティングに参加しよう!経験を共有することの意義とは

民間の運営する依存症経験者のミーティングに参加することで依存が軽減されることもあります。

こういった団体は本名、住所を名乗らなくてもミーティングに参加することが可能です。自らの体験を共有することが目的ですが、話したくなければ聞いているだけでもいいのです。そういう体験を共有するだけでも、『自分だけじゃない』という安心感がうまれ、治療への希望が出てきます。

また、依存症を乗り越えた人に生活改善の援助を頼むことができる団体もあります。補助してくれるのは、元依存症患者です。苦しさも恥ずかしさもよく知っているので、これほど安心できる相談相手はないはずです。

精神科医や司法書士がボランティアで参加して相談に乗ってくれる団体もあります。近くで参加しやすそうな団体を探してみましょう。

借金を肩代わりしてしまう親・配偶者も依存症?!

しかし、どんなに周りがお金を渡さないように忠告しても、親や配偶者がお金を出してしまうことがあります。この場合は共依存に陥っている可能性があります。

たまに誰が見ても絶対に関わりあいにならない方がいいと思うような男性とばかり付き合ってしまう女性がいますが、こういう人は自分を犠牲にして誰かに尽くすことで自己肯定感を保とうとしています。

親子や夫婦でも似たような図式が成立することが多く、相手の言いなりにお金を渡したりして相手を自分に繋ぎとめようとします。しかし、これは自分の存在を認めてくれる人を手放したくないというエゴの表れともいえる行動です。

共依存も本人たちはまったく気付いていないことが多く、こういう場合は第三者が間に入って自覚させる必要があります。精神科医やカウンセラーなど専門家の指導を受けて関係を改善するか、清算しなければ手遅れになることもあるのです。

返済が困難な場合は司法書士、弁護士に必ず相談を!

借金の額が膨らみすぎて、自分だけではどうしても返済できないことも少なくありません。このような場合は、かならず司法書士や弁護士に相談して返済の方法一緒に考えてもらう必要があります。

自己破産という方法もありますが、すべてを棒引きにしてしまうと、自分の債務の重さがきちんと実感できない可能性があります。それよりは、任意整理や個人再生などで返せる範囲の金額を返済するほうが自己管理能力を鍛えるという面でメリットがあります。

また、ギャンブルなど自己都合での借金は自己破産が認められないこともあります。こつこつと自分で返していくしかありません。

家族や周囲の人は何があっても借金を肩代わりしてはいけません。一時的に本人も家族も楽になりますが、本人の自立に繋がることないからです。きびしくも暖かい目で長く見守る覚悟が必要です。

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