旦那が嫁に内緒でサラ金・消費者金融から借金…離婚を考えるべき?
夫婦間の問題は様々ありますが、お金に関することになると結構深刻ですよね。
特に、旦那さんがお嫁さんに内緒でサラ金からお金を借りていた…なんていう事態になると、ショックは大きくなるでしょう。
もう夫とは離婚するしかない!と考えてしまうかもしれません。
しかし、本当にそれでよいのでしょうか?
今回は旦那さんの内緒の借金に気が付いた時、アナタがどういう対応をするべきなのかについていろいろと調べてみました。
サラ金借金夫とすぐに離婚!と早まらないで…まずは冷静になろう
黙って借金なんて許せない!という思いになるのが当然ですよね。
もう離婚しかない…と思うかもしれませんが、ここは一度深呼吸をして落ち着いて判断しましょう。
気持ちばかり先行すると後悔することもあります!
よく離婚は結婚よりも難しい…と言いますが、その通りで、気持ちばかり先行して離婚に踏み切ると、後々後悔することになりかねません。
もう離婚しかない!と思ったとしても、一呼吸おいてまずは状況を客観的に見る努力をしてみましょう。
旦那さんを一方的に責めるだけでは問題は解決しないかもしれません。
まずは冷静に話をし、旦那さんの話も真摯に耳を傾けるとよいでしょう。
そして、出来れば現状を紙などに書き出し目で見て確認できるようにしていくとより客観的に物事を見ることができるようになります。
離婚後の生活をしっかりと想像してみましょう
もう離婚!と思っても、その時点で実際に離婚した生活を思い描いているという方は多くありません。
また、理想の生活ばかり想像し、少々現実離れしたことになっていることもあります。
考えなくてはいけないことは山ほどあるのです。
これも一つ一つ書き出してみてください。
離婚後の生活費はどのくらいかかるのかはしっかりと計算しておいた方が良いでしょう。
いままで専業主婦だった方の場合は、この先収入をどうするのかは死活問題です。
離婚後もきっと安定して生活を送れるという自信がないと、勢いで離婚した時に苦労するかもしれません。
旦那が離婚に反対の場合離婚成立までに時間がかかることも…
いくらアナタが離婚したい!と思っても旦那さんが離婚を拒否する場合、実際に離婚するまでに時間がかかってしまうことがあります。
双方が納得して離婚に至る場合は協議離婚で丸く収まるかもしれませんが、うまくいかないと、離婚調停をすることになります。
離婚調停の場で、アナタの主張が旦那さんに受け入れられ離婚が成立すればよいのですが、そこでもまとまらない場合は、離婚裁判に発展してしまうこともあります。
離婚裁判の場合、客観的に離婚に値するかどうか判断がされますが、配偶者の借金というのは離婚事由としては非常に難しいケースとなるのです。
裁判で離婚が認められるのは以下の5つのケースに限られます。
- 不倫・浮気などの不貞行為
- 生活費を入れなかったりDVなどの悪意の遺棄
- 3年以上の生死不明
- 強度の精神病にかかり回復の見込みがたたない
- 婚姻を継続し難い重大な事由がある
単純に配偶者の内緒の借金というだけでは離婚は認められないということになります。
内緒の借金により生活費をくれなくなったり、別居にいたったり、夫婦仲が修復不可能なほど険悪になるなど婚姻を継続し難い重大な理由になっていると判断されなくてはなりません。
借金の理由如何によっては離婚が認められないこともありますので、調停が上手くいかなかったときは裁判をすべきかどうか慎重に検討してください。
離婚に踏み切る前に…旦那の借金の全容を把握する3つのステップ!
離婚へとステップを進める前に必ずやっておかないといけないことは、旦那さんの借金の全容を正しく理解するということです。
現在の家計状況がどうなのかを正しく把握しておかないと、離婚するにしろ、やり直すにしろ、適切な手段を選べなくなってしまいます。
まずは借金について旦那本人に語らせましょう
借金はできるだけ人に知られたくないですよね。
とくに配偶者となると、心配をかけてしまうし、知られると怒られるんじゃないかという不安もあり、内緒でキャッシングをしてしまう…なんていう方は案外多いものです。
実際に借金がばれてしまったときも、自分からその内容についてペラペラと話す人は少ないでしょう。
それでもまずは旦那さん本人にしっかりといま借り入れしている借金について話をさせてください。
この時確認したいのは以下の2点です。
- 旦那さんが把握しているすべての借金
- どうして借金をしたのか
もしかしたらアナタが気付いた以外の借金についても話してくれるかもしれません。
理由を聞くとギャンブルやキャバクラなど許しがたいことを言われるかもしれません。
ショックを受けるかもしれませんが、まずはしっかりと旦那さんの話を聞いてみてください。
できればメモなどをとり金額などは記録に残しておいた方が良いでしょう。
旦那の信用情報を必ず確認しましょう
旦那さんのお話を聞いたら次にやってほしいことがあります。
それが信用情報の開示です。
サラ金などをはじめとするキャッシングやショッピングローン・クレジットカードなどの申し込み状況・利用状況などの情報を信用情報と言います。利用状況には、借入額をはじめ、毎月の返済状況、延滞情報、債務整理の情報など様々な情報が含まれます。
信用情報を登録している機関は日本に以下の3カ所ありますが、そのどれも本人による信用情報の開示請求に対応しています。
- 株式会社シー・アイ・シー
- 株式会社日本信用情報機構
- 全国銀行個人信用情報センター
サラ金からの借金については株式会社シー・アイ・シーと株式会社日本信用情報機構の情報を開示すれば把握することができますが、銀行カードローンを利用していないとも限りませんので、全国銀行個人信用情報センターも含めてすべての信用情報を開示するようにしましょう。
信用情報を開示すると、今までのクレジットヒストリーを見ることができます。
ここで、旦那さんが先に話してくれた現在の借金の状況と実際の借金の現状をしっかりとチェックしておきましょう。
だいたい同じようなものであれば旦那さんは誠実に話をしてくれたということになります。
もし、話に出ていない借金の記録があったり、既に完済しているけれど以前借金をしていた履歴があったりした場合は、再度旦那さんの話を聞いた方が良いでしょう。
嫌な作業ではありますが、正確に現状を把握するためには欠かせない作業なので、心を鬼にして対応してくださいね。
これからの話し合い…今の我が家の財産を確認しましょう
旦那さんの借金をすべて把握したら、今度はご自分の家庭の財産についても改めて確認しておきましょう。
貯金はもちろんですが、貯蓄型保険や、学資、不動産や車など一体どのくらいの資産があるのか一度しっかりチェックしてみてください。
そして、借金をどうするのか話し合いましょう。
ただし、借金の理由によってはアナタにも責任の一端がある可能性がありまあすので、家計からも協力するなどの検討も行ってみましょう。
旦那と嫁だけだともめるかも…弁護士に相談する選択肢もあり!
借金の話は決して気分の良い物ではありませんよね。
借金を黙ってした方も、された方も嫌な思いになりますし、お互いのイライラがぶつかってしまうこともあるかもしれません。
夫婦間だけで解決が難しいなら、思いきって第三者に頼るという方法も良いかもしれません。
第三者は身内でない方が良い?
間に誰か入ってもらう…となると真っ先に思い浮かぶのがお互いの両親ではないでしょうか。
しかし、借金問題など夫婦間の問題にお互いの親族が出てくるのはあまりオススメしません。
たとえどんなに自分の子供が悪くても親ならどうしてもわが子を庇ってしまいたくなるからです。
自分の息子が黙って借金をしてギャンブルしてお嫁さんに迷惑をかけているのに「アナタがもっとお小遣いを息子にあげないからいけないのよ!」なんてわが子可愛さで言ってしまう親は少なからずいます。
また、奥さん側の親御さんの場合は「うちの子に苦労を掛けて…さっさと離婚しろ!」となってしまうかもしれません。
なかなか公平に話が進められるとは思えませんので、ご両親を間に入れるのはやめておいた方が良いでしょう。
また、友人や知人も同様です。
では、誰を間に入れればいいの?となればお金はかかりますが、弁護士などが良いでしょう。
弁護士なら借金の問題も離婚の問題も業務範囲です!
弁護士は、身近な法律の問題や日常生活のトラブルなどを取り扱っていますので、借金の問題についても離婚の問題についてもプロフェッショナルです。
まずは、借金について相談をしつつ、その中で離婚の道を進みたいとなればそちらについても相談してみましょう。
もちろん、弁護士によって得手不得手がありますので、借金問題は得意だけど離婚問題はあんまり…という方もいらっしゃいます。しかし、出来ないということはありませんので、是非相談してみてください。
借金の金額によっては債務整理をした方が良い場合も…
借金の金額が十数万円程度で5年以内に完済できるなんていう場合は、地道に返済をしていっても大丈夫かもしれませんが、問題は、既に延滞などを起こしている場合です。
奥さんが旦那さんの借金に気が付くケースのなかで多いのが、家に督促の電話がかかってきたり、返済を促す郵便物が届いたりした時です。
このような状態になっている場合、借金の返済は既に厳しい状況にあるということになります。
複数から借り入れしていてかつ返済が滞っている場合や、借金の金額が年収の1/3に迫る金額である場合等はこれから先返済をしていくのも難しいかもしれません。
このような場合は、債務整理をするという選択肢もあります。
- 自己破産
- 個人再生
- 特定調停
- 任意整理
これら債務整理を自力で行うのは結構大変ですが、弁護士に相談すれば債務整理を依頼することも出来ます。
自分たちにとって、どの債務整理を選べばよいかわからない場合でも適切なアドバイスを貰うことも出来るでしょう。
債務整理はしばらくローンを組めないなどのデメリットはありますが、借金を整理することで、今後の選択肢が広がることもあります。
法テラスなどを利用すれば比較的安価に弁護士に相談することができますのでぜひ利用してみましょう。
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離婚の結論に至った時もしっかりと離婚条件を決められる
離婚をするときはお互いに色々と決めごとをしておかないと後々面倒なことになる事があります。
また、公正証書に残すなどのことも、抜かりなく行えるでしょう。
できるだけ後に問題を残さず離婚したいという場合も弁護士に相談してみるのは悪いことではありません。
後悔のない未来のために…夫婦でしっかりと話し合おう!
旦那さんが奥さんに黙って借金をしていた場合、もう相手と話をしたくない!と思うこともあるかもしれません。
しかし、離婚するにしろ、やり直すにしろ、徹底的に話し合いをすることがとても大切です。
しっかり話し合いやり直すと決めたらぐちぐち責めないこと
充分に話し合いを行い、借金の全容も把握、返済についての話し合いもしたうえでもう一度やり直すことを決めたのであれば、家族として全力で協力をしましょう。
そして、これ以上借金についてぐちぐち責めない姿勢が大切です。
いくら負い目があったとしても、何かにつけて「あなたの借金が無ければ…」など借金についていつまでもいわれては旦那さんも嫌気がさしてしまいますよね。
話し合いの時点で不満や文句はすべて伝え、そこできっちりと終らせることが重要です。
奥さんの前向きな姿勢を見て、旦那さんも借金の返済に向けて頑張れるかもしれません。
離婚の道を選択するなら財産についてきっちり話をつけましょう
話し合いをしたうえで、それでも離婚をするという選択肢を選んだ場合は、しっかりと財産分与等について決めておきましょう。
しかし、教育ローンや住宅ローン、家族で使用する車のローンなどは財産分与の対象となりますので、注意しましょう。
結婚後の夫婦共有貯金は財産分与の対象となりますが、独身時代にためた貯金については財産分与の対象ではありません。
また借金と、慰謝料・養育費については全く関係がありませんので、このあたりについてもきちんと話し合いをしておきましょう。
とくに養育費はお子さんの将来にかかる事ですから、公正証書に残すなど明確にしておくことが大切です。
離婚という選択肢を選ぶのもアナタがそれでよいと思うなら決して悪いことではありません。
よくないのは「あの時こうしてればよかった」といつまでも思い返してしまうことです。
旦那さんがサラ金から内緒で借金をしていることが分かったら何も考えられなくなるかもしれませんが、まずは冷静になって後悔のない未来を選択するようにしましょう。